Question

> 以前、言語学研究者の軽い論文を読んだのですが、
> その中に日本の英語教育のまずさを、
> 指摘している部分がありました。
>
> その論文では、
>
> 1、This is an apple. (実物のりんごを示す)
> 2、This is apple.   (ことばのりんごを示す) 
>
> の2文を例に挙げて、
> 日本語では実物を示すときも、ことばを示すときも、
> 英語と違って区別を行わないために、日本人英語学習者には
> 冠詞についての意識がまったく足りない。
>
> 英語の教科書でさえも、
> 1の文が正しい、2の文は文法的に×
> というだけの教え方をして、
> 「ことば」と「実物」の区別をしていない。
>
> と言っています。
>
> 私がこの件に関して疑問に感じるのは、
> This is apple.という文に関してです。
>
> この研究者はイギリス人のようですが、
> どうして、
> ネイティブが「言葉としてのりんごを指す」と
> 言っている文が、文法的に×となるのでしょう?
>
> アメリカ人に英語で聞いてみたのですが、
> 「2の使い方はまったく聞いたことがない」と
> 言われましたが・・・どうなんでしょうか?



Answer

 「りんご」 をどう捉えるかの問題です。

 ふつう,我々が 「リンゴ」 を思い浮かべる時,それは木になっていたり,果物売り場の 「丸い一つのリンゴ」 を思い浮かべます。この 「リンゴ」 はリンゴとしての(特徴的な)輪郭があって一つと認識できるから an apple (可算名詞) になります。

 しかし,そのリンゴを特徴付ける輪郭が失われると an apple とは言えなくなります。例えば,"カットされた" 「リンゴ」 「ナシ」 「メロン」 の一切れずつが並べられていて,それぞれが何の果物かを言い当てるゲームをしているような場合に,指さして 「これはリンゴだね」 と言う時は This is an apple. ではなく This is apple. です。口の中に入れてもぐもぐしながら 「これ,リンゴだ」 と言う場合も This is apple. です。 この場合の 「リンゴ」 には 「リンゴ」 としての(特徴的な)輪郭がないからです。 これは 「一羽の鶏」 が a chicken (可算名詞) であり, 「鶏肉」 が chicken (不可算名詞) なのと同じです。前者には鶏としての輪郭があり,後者にはその輪郭がありません。

 また,例えば,アニメのキャラクターの "名前" として 「リンゴ」 と言う場合も an apple (可算名詞) ではなく Apple (不可算名詞) です。 「この人はリンゴさんです」 は This is Apple. です。この場合の 「リンゴ」 は "ことば" としての 「リンゴ」 であり,輪郭がありません。 このように "ことば" として用いる場合は不可算名詞になります。ですから 「おまわりさん!」 と呼びかける場合も An officer! ではなく,Officer! と言います。




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